2. 足利義輝の下で
細川幽斎は、若いころは細川藤孝と名乗っていました。幼いときから将軍家の世継ぎ 足利義藤のそばで育ち、仕えていました。義藤は後に義輝と名乗り、室町幕府十三代将軍となりました。
そのころ、将軍の家来の一人、三好長慶が力を伸ばし、山城・摂津・河内・和泉など畿内やその周辺の国々を治め、将軍をしのぐ力を持つようになっていました。そのため、将軍や藤孝は京の都から追い出されて、近江の山間の村などで生活を送る日が続きました。
このとき、藤孝は、将軍とともに都を逃れてきた公家などから、和歌や古典など様々なことを学ぶことができたそうです。
やがて、義輝は三好長慶と和睦して、都に戻りました。